こんにちは、まるです!
フィギュアスケートで使われる
定番中の定番曲、白鳥の湖。
しかし今回は白鳥ではなく…
妖艶な美しさの黒鳥が主役の映画、
『ブラック・スワン』
の概要とおすすめプログラムを紹介します!

オリジナルの白鳥の湖とは
180°異なる魅力を
お楽しみください♩
映画『ブラック・スワン』の概要
『ブラック・スワン』(原題: Black Swan)は、ダーレン・アロノフスキー監督による2010年のアメリカのサイコスリラー映画である。日本ではR15+指定作品として公開された。(中略)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バレエ『白鳥の湖』の主演に抜擢され、潔白な白鳥と官能的な黒鳥の二つを演じることになったバレリーナが、プレッシャーにより徐々に精神が崩壊していく様を描いたサスペンス映画である。
サイコスリラーでR15指定の
白鳥の湖…?
組み合わせを聞いただけで
既に狂気を感じます。
何度か映画を見ようと試みましたが、
このあらすじと予告動画にびびってしまい、
未だに見る勇気が出ていません…;;
オリジナルの『白鳥の湖』の音楽の概要は
こちらで詳しく説明しています↓
フィギュアスケートと『ブラック・スワン』
ここからは、私まるの
フィギュアスケート的な視点から
映画『ブラック・スワン』を紹介します!
振付・表現について
白鳥は
しなやかでゆったりとした動作、
憂いを帯びたような美しさ
を感じさせる振付が多いと感じますが、
黒鳥は
鋭くエネルギーが溢れる動作、
恐さすらある妖艶さをまとう美しさ
を感じさせる振付が多いと感じます。
また、こうしたバレエ的な表現に加え、
この曲を使ったプログラムの特徴として
主人公である黒鳥を演じるバレリーナの
苦悩や切迫感、狂気が
動作や表情で表現されている
場面が見て取れることが多いです。
\ パフォーマンス(PE)構成(CO)の解説はこちら /
曲・音楽の解釈について
映画『ブラック・スワン』の音楽は
オリジナルのバレエ音楽『白鳥の湖』が
ベースになっている音楽が中心ですが、
所々テンポが速くなったり、
機械音のような冷たい・強い・
インパクトのある音が足されていたり
とアレンジされています。
曲の特徴・フィーリングとしては、個人的には
・重厚で強い音が多い
・おどろおどろしさ
・ハラハラドキドキ感
などがあげられると感じます。

メロディーが同じ部分も
多いのに、オリジナルと
全く雰囲気が違います!
\ 音楽の解釈 (IN)の解説はこちら /
おすすめプログラム
それではおすすめプログラムを
紹介していきます!
妖しく魅惑的なブラック・スワンの世界を
お楽しみください♩

ルール的な観点も織り交ぜて
紹介していきます!
演技構成点の解説は \こちら/
各演技は、記載の
選手名 (英語) 年度 SP(またはFS)
等でYoutubeで検索してみてください♩
※ あくまで私の視点・感性を基準に
紹介していますので、ご参考までに;)
皆様それぞれの感じ方をお楽しみください♩
アリーナ・ザギトワ 選手
平昌オリンピックで金メダルに輝きました!
Alina Zagitova
2017-18シーズン SP
おすすめ演技…
★2018 PyeongChang Olympic★
(オリンピック)
技術的なレベルが非常に高く、
競技としての魅力を感じさせる演技です。
着氷や回転数を見直す必要が
全くないジャンプにスピン。
レベルを取るのが最も難しいステップも、
明確なターンやクラスター、
体幹に明らかに影響を与える動作が
はっきりと行われています。
文句なしのレベル4!ドヤァ!!
という感じです。
※ クラスター…連続した3つの難しいターンを指す。

最近躍進しているジュニアの選手達は、
きっちりレベルを取れるように
ステップをこなしてきてる選手が
多い印象が強いです。
ステップレベル4って本当にすごいんです…!
技術力と戦略的な構成が光る、
競技としてのフィギュアスケートを
感じさせる演技でした!
ダニイル・グレイヘンガウスさんの振付です。
木原万莉子 選手
Mariko Kihara
2015-16シーズン FS
おすすめ演技…
★2015 全日本★
エネルギーや重々しい音楽の雰囲気を、
手や指もうまく使いながら表現しています。
指先、手、顔、目線まで細かく、
めりはりよく使っています。
ちなみに手や指を使った表現は
全身のバランスに与える影響が少ないので、
初心者でも比較的取り入れやすいです!
もちろん使いこなすのは難しいです…
私はあまり得意ではありませんでした!!
特に印象的だったのは、
- 0’21”-27″ の手の使い方
- 1’03″のヴォン♩という
音に合わせた上半身の動き
(効果音のセンス…) - 冒頭の3Lo、無駄な力が一切なく
まさにお手本。こんな風に跳びたい。 - ポジションが綺麗で軸が全然ブレない
レイバックスピン。
ストレッチも美しい!
です!
ジェフリー・バトルさんの振付です。
河辺愛菜 選手
Mana Kawabe
2019-20シーズン FS
おすすめ演技…
★2019 Japanese Junior Nationals★
(全日本ジュニア選手権)
冒頭の3Aのインパクトと、
細やかに設計された振付が素敵なプログラムです。
細かく音を取っているだけではなく、
音を取る動作のバリエーションが多い
と感じました。
また、全体的に片足滑走が多く、
要素と要素の間も
ステップやエッジワークを
駆使して滑っています。
こうした部分からも
スケーティングスキルと
トランジションを見せる
振付の綿密さを感じますし、
その良さが河辺選手の演技から
伝わってきます。
特に印象に残ったのは、
- 1’19”のウォーレイをおりた右足で、
そのままもう一段階アウトに乗って
音を取る部分 - 片足滑走が多く、
エッジワークが際立つ
です!
キャシー・リードさんの振付です。
ケイトリン・オズモンド 選手
平昌オリンピックで銅メダルに輝きました!
Kaetlyn Osmond
2017-18シーズン FS
おすすめ演技…
★2018 PyeongChang Olympic★
(オリンピック)
ハラハラするのに目が離せない。
表情、動作から生み出される
妖艶さ・強い美しさに引き込まれます。
ジェフリー・バトルさん振付です。
指先や手、目線や首など、
表情や体の動きを
フレーズ毎に使い分けており、
音楽の雰囲気に合わせて
黒鳥を表現しています。
特に印象的だったのは
- 1’45″あたりの表情・視線。
主人公のバレリーナが
憑依しているかのような雰囲気 - 見所をつめこんだ最後のコレオ
バレエジャンプ!イナバウアー!
スパイラル!イーグル! - ジャンプがとにかく大きい
です。
最後までパフォーマンスが途切れない、
素晴らしい演技でした!
最後に
いかがでしたか?
同じ白鳥でも、
オリジナルの『白鳥の湖』と
むしろ真逆の印象を与える音楽と
プログラムが多いですよね。

表現が成熟したスケーターの
『ブラック・スワン』は本当に
妖艶で、記憶に強く残る
プログラムが多いです。
次回は
『白鳥の湖』最終回!
エキジビ編のおすすめプログラム
を紹介予定です♩
こちらの プログラム使用曲集 には
フィギュアでよく使用される楽曲のリスト
を載せています!
各楽曲のおすすめプログラムを随時紹介予定です♩
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