減点だけじゃない!!フィギュアスケートの試合本番で転倒を避けたい10の理由

こんにちは、まるです!


転 倒 。


陸上生活ではそう転ぶ事はありませんが、
氷上生活を送るスケーターにとっては
もはや日常茶飯事です。

むしろ転倒を恐れずに挑み続ける人ほど
上達が早いですし、
何度転んでも立ち上がり続ける姿には
不屈の精神 や “アスリート”
を感じますよね。


しかしながら、
試合本番では転倒はできる限り
避けなければなりません…。

本記事では、

  • 試合本番で転倒を避けたい10の理由
  • 転倒リスクと影響を最小限にするためにできる事

を考察していきます!

『言われなくても分かってる!!』

そう思った方も多いかと思いますが、
今回は目を背けたい、

あまり考えたくない『転倒』に
あえて切り込んでいきます!


滑る方も見る方も、
これまでの経験を思い出しながら
読んでみてください♪

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フィギュアスケートにおける転倒の定義

本題に入る前に、
まずはフィギュアスケートにおける
転倒の定義を確認しましょう!

転倒とは、
スケーターがコントロールを失い、その結果体重の過半が身体のブレード以外の部分、例えば片手または両手、片膝または両膝、背、片尻または両尻、腕の一部によって表情に支えられた状態と定義する。

シングルおよびペアにおける減点/ボーナス  より引用

意図的にではなく
体重の半分以上が

ブレード以外にかかったら
アウトとという事です。

転倒がもたらす10の影響

ここからは、転倒がもたらす悪影響を

  • 選手本人
  • 観客
  • 採点

の3つの視点から挙げていきます。

なお、転倒の状況や程度は様々ですが、
ここでは起こりうる事をひと通り考えていきます。

選手本人への影響

まずは身体的な影響から見てみましょう。

① 演技が途切れる・欠ける

見て分かるように、
転倒は演技を途切れさせます

また、体勢を立て直して
演技モードに戻るまでの間は
演技にぽっかりと穴が空いてしまいます

②体力を奪われる

転倒で体が氷に叩きつけられると
結構な負荷が体にかかります

特に飛ぶ前にスピードをつけている
あるいは回転数が多いジャンプほど
ダメージが大きく、体力も消耗します

また、転倒後は
0からスピードを出さなければならないので、
ここでも体力を奪われます。

③感覚が狂う

転倒する=
タイミングや軸など、何かが狂っている

事が多いですよね。

プログラム中だとその狂いを
修正する時間が取れないので、
転倒によってその狂いが
大きくなってしまうことも…



続いて精神面への影響を見てみましょう。

④痛い

心身ともに痛いです。

むしろ精神的なダメージの方が大きい
こともしばしばです。

しかも試合本番に限って
思いがけない場所で転んだり、
スピンやジャンプに入る前にスリップしたり…

試合でこんな転び方をしようものなら
一生もののトラウマです。

私はインカレ本番で
なぜかトゥステップでトゥが

引っかからずに転んだ事を
一生忘れません(泣)

⑤焦る・慎重になりすぎる

失敗、それも転倒してしまうと
頭が真っ白になって焦ったり
次の失敗を避けるために
慎重になりがちですよね。

しかも焦ったり慎重になって
『跳ばなきゃ!!』と思う時ほど
タイミングがずれてしまったり

力んでパンクしてしまったり
負のスパイラルにはまる事も…

⑥集中力・モチベーションの低下

転んだ瞬間に
集中や緊張の糸がぷつん、と切れる

のを感じた経験のある方は
多いのではないでしょうか?

特に転倒が続くと、
集中力も気力も折られて
今すぐに曲を止めたくなりますよね…

観客への影響

続いて観客視点で見てみましょう!

⑦ 演技に集中できなくなる

『あーやっちゃった…』『痛そう…』

『コンビ入らなかった!!リカバリーどうする?』

など、
演技そのものを堪能する気持ち
<<<< 選手本人の心配


となってしまい、
見る側の演技への集中力を
削いでしまう
可能性があります。

個人的に今でも忘れられないのは
浅田真央選手の2008年世界選手権FSと
ジェレミー・アボット選手の
2014年ソチオリンピックSPの激しい転倒です…

経験値の高い観客ほど
演技以外でハラハラ
してしまうのでは
ないでしょうか?

採点

最後は点数への影響です!

⑧転倒&GOEによる減点

皆様ご存知の通り、

転倒そのものの減点とGOEの減点の
ダブルパンチ
をくらいます。

せっかくやったのに
基礎点の半分の点も残らないなんて
そんな悲しい事ありませんよ…

⑨ 演技構成点への影響 – パフォーマンス

パフォーマンス(PE)では
『演技が継続しているか、途切れないか』
も評価基準となるので、
演技を中断させる転倒は
評価に大きく影響します。

パフォーマンスについては
\こちら/で詳しく解説しています!

⑩ 演技構成点への影響 – その他の項目

転倒で体力を奪われて
後半の動きが悪くなったり


慎重になるあまり
スピードが落ちてしまうと、


結果的に滑りそのものの質が
落ちてしまう
ので
スケーティングスキルをはじめ
他の演技構成点の項目にも
影響する
可能性があります。


また、転倒は
『深刻なエラー』に含まれるので、
転倒のある演技では演技構成点の
最高点が下がります。

※ トップ中のトップの選手以外は
あまり気にしなくて良いかと思われます

演技構成点の各項目については
\こちら/で詳しく解説しています!

深刻なエラーとは、転倒、プログラムの中断、技術的なミスで、構成および/または構成と音楽の関係の健全性/連続性/流れるような美しさに影響を与えるものをさす。

国際スケート連盟コミュニケーション第2334号 より引用

プログラムに深刻なエラーが1つ、
あるいは複数ある場合、
演技構成点の各項目の最高点が下がります。

  • 深刻なエラーが1つある場合
     SS、TR、CO: 最高 9.75
     PE、IN  : 最高 9.50
  • 深刻なエラーが複数ある場合
     SS、TR、CO: 最高 9.25
     PE、IN  : 最高 8.75

ここまでに転倒がもたらす影響を見てきました。

次のページからは、
試合本番での転倒リスクと影響を
最小限に抑えるためにできる事

考察していきます!

高みを目指して試合に臨む以上、
失敗や転倒はどうしても
起こってしまいますが、
そのリスクや影響を少しでも
抑える事はできます!

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